税務調査

1. 税務調査とは?

税務調査とは、納税者が提出した申告書が税法に準拠して正しくおこなわれているかどうかを国税局や税務署が実地で行う調査です。

税務調査というと、マル査を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、マル査は強制捜査で、悪質な脱税者に対するもので、通常は納税者の同意を基とした任意捜査となります。

任意調査なら黙秘権が行使できるか?というと、できません。刑事犯は自らの不利になることについての証言拒否などが認められていますが、税務調査については調査受任義務が課せられていますので、税務署員の質問に答えなかったり、帳簿を見せなかったりすると、罰則が課せられます。

2. 税務調査は何のために行われる?

1. 租税負担の公平という目的で行われます。ある納税者は税法のルール通りに申告をしているのに、ある納税者はルール通りに申告していない、となると、税負担の公平を欠き、多くの納税者の納税意識を減退させてしまいます。

2. 相続税・贈与税は納税者が自ら申告し、納税するという「申告納税制度」をとっています。この制度を円滑に運営していくためにその申告が適正かどうかチェックするのに税務調査が行われます。

3. 実際どのくらい調査がある?

平成22年12月国税庁発表のデータは次のとおりです。

平成20年 割合 平成21年 割合
死亡者数(A)
1,142,407
1,141,865
相続税の申告者数(B)
48,016
(B)/(A) 4.2%
46,431
(B)/(A) 4.1%
調査件数(C)
14,110
(C)/(B) 29.4%
13,863
(C)/(B) 29.9%
申告漏れ等非違件数(D)
12,008
(D)/(C) 85.1%
11,748
(D)/(C) 84.7%

死亡者に対して相続税の申告をする人の割合は約4%と少ないですが、実際申告した人の内、税務調査が入る確率は約30%と3人に1人が調査を受けることとなります。

また税務調査が入った内、申告漏れ等非違件数は約85%と、調査が入るとかなり高い割合で追徴課税となっています。

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4.どんな人に税務調査がくる?

遺産総額がおおむね3億円以上なら、税務調査がある確率はかなり高いです。
その他にも、申告書上で大きな間違いがあったり、申告漏れや不明な部分があれば、課税価格にかかわらず、調査の対象になる可能性が高いです。

また、申告義務があるのに申告をしなかった人のところへも調査は入ります。
というのは、税務署は銀行や市区町村や生命保険会社などから、預金や固定資産や生命保険などの金額の報告が入るので、相続税の申告をしなくても財産を把握しているからです。

5. 相続税調査のポイント

相続税で問題となるポイントは、特に生前贈与に関することが多いです。項目別にまとめましたので、ご参考にして下さい。
また、贈与税申告のページの「9.贈与の注意点」も関連事項を記載していますので、ご参照下さい。

1. 名義預金 
家族名義であっても実質の所有者は誰かを問われます。名義を変えているだけで贈与実態が伴っていなければ、何年前の贈与であっても相続税の対象となってしまいます。
2. 生命保険の支払い
契約者は妻であっても実質的に支払っているのが被相続人であれば、相続税の対象財産となります。
3. 株式等
家族の収入に見合わない家族名義の投資信託や株式等がある場合、購入資金の出所やその実質的な所有者を問われます。
4. 不動産   
家族の不動産購入時に、資産の贈与がなかったか、購入時の年齢が若く低収入であるのに高額な不動産購入でないか、自用地、貸地、貸家、貸家建付地などの評価が適正であるかなどの注意が必要です。

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6. 税務調査の手順  

1. 相続税・贈与税の申告書の税理士欄に税理士の署名押印があれば、まず税理士の方に調査がある旨の連絡が来ます。
署名押印がなければ納税者に直接連絡が来ます。

税理士に連絡が来れば納税者の都合の良い日を確認して、調査官と連絡をとって調査の日を決定します。

直接納税者に連絡が来て指定された日時の都合が悪い場合は、変更を申し出ても差し障りありません。税理士の立会を求める場合は日程の調整も必要になりますので、日時については即答しないで、税理士と相談の上で後日回答するようにすれば良いです。

(事前連絡のない調査は相続税・贈与税ではほぼありませんが、もしあれば慌てずに税理士に連絡を取りましょう。)

2. 税務調査の期間はいろいろで、1日で終了することもあれば数ヵ月かかることもあります。

調査官の質問には、はっきりと正確に答えるのが鉄則です。また、あらかじめ必要な書類などを準備しておけば、その分調査もスムーズに進み印象も好いです。

当相談室に依頼して頂ければ、書類確認や質問事項の確認など、事前準備のご指導をさせて頂きます。

3. 調査で特に何も問題がなければ、申告是認で調査は終わりで追徴税もありません。

申告に誤りがあると調査官が指摘した場合、その指摘事項を検討します。
税額が不足であった場合で納税者が納得したときは、修正申告をして不足分の税金を支払います。(加算税と延滞税がかかります。)

納得出来ない場合は税理士と調査官が話し合いをして、税法に適合しているかどうかを検討します。
これで内容によっては調査官が「問題なし」となることもあれば、「やはり問題あり」となることもあります。

そのやり取りの後、納税者が納得すれば修正申告をして不足分の税金を支払いますが、納得せずに申告を提出しなかった場合は、税務署長が決定処分を行って税額を確定します。

(その決定処分に納得がいかないときは、納税者は不服申し立てをすることができます。)

7. 当相談室での対応

当相談室では税理士事務所として開業して約30年、相続税・贈与税の申告業務を毎年かなりの数を手がけています。経験豊富なベテランの税理士から相続税を得意とする中堅税理士や相続について日々勉強に励んでいるスタッフが多数います。

税務調査の事前の対応から、実際の調査も安心してお任せ下さい。

また当相談室の税理士は、申告代理をしていない方の税務調査立会いも引き受けます。

是非当相談室にご依頼下さい。

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