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相続税の財産評価基本通達とは

 

相続税や贈与税の計算をするときに、相続財産や贈与財産につき、土地や家など色んな財産の価値を算定する必要があります。

相続税法ではごく一部の財産のみ、その評価方法が定められています。

しかし、それ以外は「(…)財産の価額は、その財産の取得の時における時価により、(…)」(相続税法22条)と規定されています。

 

それでは、実際その時価とはどういうふうに算定されるのでしょうか。

それは、「財産評価基本通達」に規定されているものを使用する事となります。

 

通達とは、行政機関内部の規定であり、行政の上級機関が下級機関に対して示す、法令の解釈指針です。

憲法84条の租税法律主義は、国民に租税を課す場合は、国会が制定する法律によることとされていますので、厳密にいえば行政内部の解釈指針であるこの通達には国民は拘束されない事となります。

 

しかし、現実としては法令の解釈指針である通達に依拠し、税務処理を行うのが慣例となっています。

なぜなら、税務署員等は通達によって拘束をされており、また納税者や税務署双方の便宜上もこの財産評価通達によることが効率的だと言えるからです。

そのため、納税者が通達を無視した税務処理などをした場合は否認される可能性が高いです。

 

ただし、あくまでも租税法律主義に基づかない通達に対しては、最終的には、司法の判断に委ねることも可能です。

しかしそのハードルは非常に高いものとなります。

 

一方で、財産評価基本通達第6項には、「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」とも定められています。

財産評価基本通達に基づいて計算した相続税や贈与税の額が不当に低いものである場合、課税庁が通達と異なる評価方法を用いることもあるということです。

 

実際の裁判例としても、東京高判H7.12.13や、東京高判H13.5.23、東京高判H17.1.19などがあります。

 

  (2019年6月記載)

 

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